私達は、京都宇治田原にて140年以上の長きにわたり宇治茶の栽培・製造に関わって参りました。そして宇治田原は、1738年に永谷宗圓翁が青製緑茶製法を発明して現在の緑茶の基礎を築いて以来、日本のリーフティーの発祥の地とされております。
宇治茶は、江戸(東京)の商人によって国中に伝えられ、その後、煎茶道の作法などを通じて日本の文化の一翼を担うまでに発展をとげました。その後、緑茶は広く一般に普及し、生活に深く浸透するに従い、生活用品として欠かせぬものとなりましたが、その半面、近頃では日本茶の嗜好品としての楽しみは一部の人の限られたものとなって参りました。
本来、茶は茶園毎に異なる性質を持ち、その特徴は多種多様な物です。そして、茶の世界を楽しむ人たちのお茶に対する楽しみ方やこだわりも、それぞれ異なっているはずなのです。私達はお客様お一人お一人の声を茶葉の製造に活かしながら、お客様の求める高い品質の茶葉やすぐれた特徴のある茶葉をご提供したいと考えております。そして、お一人でも多くの人達にお茶のすばらしい世界を実感していただく事が私達の使命であると考えております。
そして、それは茶業者である私達だけの努力のみでは成り立ちません。茶葉の栽培に携わる多くの農家の人達との密接な関係とコミュニケーション、そして品質に対するこだわりやたゆまぬ努力を通じてしか達成できないと考えております。価値観の多様化した現代のお客様の声を茶葉の栽培と製造に活かし、そして最高の形で製品としてお客様のもとへお届けするために、私達はこれからも努力と革新を続けてまいりたいと考えております。
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